中国恒大集団問題はどうなる?
直近では少しおとなしくなりましたが、恒大集団のアメリカでの破綻申請が気になります。
昨年度も大きく取り沙汰されておきながら、いつの間にか立ち消えになっていた話題がここにきて再燃しておりますね。
もくじ!
恒大集団の破綻そのものは市場は受け止め切れるかもしれない。
市場は昨年度からすでにこの問題については「織り込み済み」であり、実際に破綻で直接に被害を被るのは中国国内の融資銀行に留まり、世界には波及しないと言われておりますが、はてさてどうなりますでしょうか。
破綻が引き金を引く中国資本の逆回転
中国恒大集団は、土地を担保に銀行から融資を募り、それを原資として不動産投資を進めることで大きくなった企業です。
銀行もそれに合わせて巨大な融資を継続し、信用創造により銀行自体の企業規模を拡大し続けたことで、有り余る資金を海外に投資している状況です。
まさしく1980年代後半の日本におけるバブルと同じような話ではないでしょうか。
出典:「世界経済のネタ帳」様
上のグラフを見てみますと、直近でも中国のGDPはアメリカの80%といったところです。
しかし、米国と中国の市場に供給されるお金の量を示すマネーサプライM2を見てみますと、中国の方が米国の1.7倍程度あるように見受けられます。
つまり、中国は国の経済力に比して、お金がジャブジャブしている可能性があります。
「終わりの始まり」か? 有り余っていた中国資本が、世界中から引き上げられる可能性
今までは中国の有り余る資産が国内にとどまらず、海外に出て行っていたわけですが、今回の恒大集団破綻により、危機を感じた中国企業が世界各地から資金を引き上げることを考えるかもしれません。
資金の逆回転が始まるわけです。
中国国内の問題に留まらず、世界的なリスクにつながるとすると、ちょっとどころではなく心配になります。
まとめ!
そうは言っても、結局どうなるかはわかりません。しかし覚悟を決めておくことで、暴落時にも慌てる度合いが少なくなるものです。当然びっくりするぐらい慌てるとは思いますが、底値で売り払うような長期投資下にあるまじき暴挙に走ることは避けられることを期待します。
また、中国の先進企業を集めたETFであるCXSEの定期買付を一時的に停止しようと思います。
今までは下がり調子でも購入単価を下げるために買い続けていたのですが、今回の経済危機や来るべき台湾海峡危機、昨今の習近平政権の強硬路線などを見るにつけ、投資対象としてはちょっとリスクが高いと判断しました。
今後は全世界株式インデックス投資信託の購入で間接的に中国に投資を継続しながら、再び購入をするチャンスを伺いたいと思います。