2025年4月の株式市場は、2月から続くトランプ政権の関税政策の動乱が収まらず、不安定な動きでした。ポイントとしては「インフレ鈍化の兆し」と「政治リスクの台頭」がせめぎ合っていた点です。プラス要因とマイナス要因が綱引きをして、結果として相場を引き下げているかんじですねぇ。
私の資産もひと月で5%を超えるマイナス!私のアメリカ株投資歴でも最悪といって良い下落でした。
私以外の多くの投資家にとっても、大きく揺り動かされる月となったのではないでしょうか。
もくじ!
経済指標はまちまち…でもそこまで悪くはない
3月には多くの重要な経済指標が発表されました。特に注目されたのは、雇用統計と消費者物価指数(CPI)です。
雇用統計では、失業率が予想よりも低く、労働市場が過度に落ち込んでいない=不況になっていない、ということが確認ができた格好です。
雇用者数は前月に比べて20万人増加し、失業率は3.7%に低下しました。労働参加率も小幅に上昇し、雇用市場の健全性が証明されました。
一方、消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回り、インフレの鈍化が確認されました。
これらの指標の影響で市場は一時的に下落しましたが、投資家は長期的な経済回復への期待を持ち続けました。まあ、月末にまた落とされたのですが…
より重要なのはトランプ関税の行方
今後の物価上昇や経済成長に色濃い影を落としているトランプ関税。いったいどのようになることやら、今時点ではっきりとはしませんが、輸入品に高率の関税をかけるとなると、物価が上昇するのは自然の理。それから導かれるのはインフレ再燃からのクライシス…
そんな状況は見たくはないものです。お願いトランプ!!
2025年4月の資産は5.1%のマイナス!
冒頭に書いたとおり、私の資産は2月に引き続き、2か月連続のマイナスを記録しました。
2025年2月末の資産が207,572ドルで、3月末が196,894ドルでフィニッシュでした。10,678ドルのマイナスでした。
パーセントとして5%以上も資産が減っております。数字で見ますとちょっとびっくりですね。
私の外国資産合計も、再び200,000ドルの大台を割り込みました。

200,000ドルを割り込むのは、2024年10月以来となります。実に半年ぶりです。
SOXLは30%下落!!
トランプ前大統領の関税強化方針は、アメリカのハイテク企業にとって新たな逆風!
2025年4月に再び打ち出された対中関税案があり、特に電気自動車部品や半導体、AI関連機器といった先端分野の輸入品に対する関税率が大幅に引き上げられるとの見通しが有力です。
これにより、ハイテク企業は①調達コストの増加と②サプライチェーンの混乱という二重のリスクに直面しています。
例えば、アップルやエヌビディア、テスラといった中国との取引が多い企業の株価は、4月中旬以降に軟調に推移し、投資家の警戒感が強まりました。これにより、ハイテクセクター全体のパフォーマンスが鈍化しています。つまり、トランプ氏の関税政策は単なる外交カードにとどまらず、ハイテク業界の成長性や市場評価にも直接的な影響を与え始めているのです。
SOXLとトランプ関税政策の関係
SOXLが米国を中心とした半導体関連企業への投資にレバレッジをかけたETFであるため、対中関税の影響が増幅されて影響する格好です。2025年4月、トランプ氏は中国からのテクノロジー部品、特に半導体製造装置やAI向けプロセッサに対して高関税を検討していると表明しました。これにより、米中間のテクノロジーサプライチェーンへの懸念が再燃しています。
具体例として、SOXLが多く組み入れているNVIDIA、AMD、Applied Materials(AMAT)などは、中国市場や中国からの部品調達に強く依存しており、関税の影響を受けやすい構造です。その結果、4月中旬にはこれらの銘柄が下落し、SOXLの価格も大きく振れました。また、SOXLはレバレッジ型ETF(3倍)であるため、通常以上にトレンドやニュースの影響を増幅して受ける特徴があり、トランプ政策による不確実性が投資家心理に与えるインパクトは一層大きくなります。
結論として、トランプの関税政策はSOXLにとって「不安定な波を大きく増幅させる要因」であり、短期的には下振れリスクを高める一方、長期的には米国半導体産業の自立促進につながる可能性もあります。 投資家としては、政策動向を注視しつつ、過度なレバレッジ依存に注意することが求められます。

中長期的には、再び上昇することも期待されます。隙あらば拾っていきたいものです。
資産額は2024年10月以来の200,000ドル割込みを記録
1,296ドルの追加投資もむなしく、前月末からは10,678ドルのマイナスとなっております
何気に数字を記録し始めた2021年2月以降で最大の下落金額です。扱う資産規模が大きくなっているので、そりゃあ落ちるときは大きく下落するものでしょうが、私の給料の4か月分がひと月で消し飛んだとなると感慨深いものがあります。

しかしながーい目で見れば右肩上がりを続けています。過去を振り返ってみれば、下落相場は「危機」ではありますが、「機会」でもあります。怖がって売却することなく、下落相場を耐え抜いて、再び浮揚する時期を待ちたいと思います。
S&P500の過去データを見れば、上昇した年は7割を超える
S&P 500は、アメリカの主要な500社の株価を基にした指数であり、長期的な経済成長を反映しているといえるでしょう。過去のデータによれば、1926年から2023年までの約96年間で、年間リターンがプラスとなった年は約73%、マイナスとなった年は約27%でした。
下落相場は長期投資における”通過点”を言えるもので、避けることはできないことを再認識すべきでしょうね。
2025年3月中の各指数の動きは?
2025年3月は、S&P500、ダウ工業平均株価、Nasdaq100、日経225すべてがマイナス圏で終わりました。
特にNasdaq100は-5%に沈み、月中ほぼ「良いところなし」でした。

日経225は下げ渋りましたが、月末に急降下しました。いつもの不安定な日本相場ですね。
ウクライナ戦争に対するトランプの姿勢の変化
トランプさんは2025年春に入り、ウクライナ戦争の責任をウクライナのゼレンスキー大統領にもあると明言し、従来よりもウクライナ側への批判を強めています。2月末に行われたアメリカで行われた首脳会談、ひどかったですよね。
「数百万人が亡くなった責任はプーチン大統領とゼレンスキー大統領の両方にある」と発言し、バイデン前大統領にも責任があると述べるなど、責任の所在をロシア一辺倒ではなく、ウクライナやアメリカ側にも分散させる姿勢を見せています。これは明らかにロシアに歩み寄りを見せています。
一方で、トランプ政権内部では、ロシアに対して強硬姿勢を取るべきだとする側近も多く、プーチン氏との交渉には慎重になるよう助言する声もある様子。しかし、トランプ氏自身は依然として「プーチン氏は和平を望んでいる」との見方を支持しており、側近の意見とトランプ氏本人の姿勢に温度差があるのが現状といえます。
トランプ政権がウクライナ戦争の早期終結を目指し、ロシアとの和平交渉を推進する姿勢を強めていることは、金融市場にとっては「地政学リスクの低下」としてポジティブに受け止められる可能性があります。
特に、前線での非武装地帯設置やウクライナのNATO非加盟を条件とした暫定的な休戦合意など、現実的な妥協案が進展すれば、株式市場は上昇に転じやすいでしょう。
市場参加者の多くは、トランプ大統領による早期和平実現シナリオへの期待を膨らませており、これが実現すれば欧州発の景気後退や新たな金融危機への警戒感が和らぎ、米国株式市場にも一定の安心感が広がる可能性があります。株式市場のためではなく、ウクライナとロシア双方の人民にとっても早期解決が望まれるところです。
日経225は2024年3月末から12か月でマイナス10%
ここ1年で日経225は10%下がりました。このまま2024年8月5日の暴落水準まで行くのではないかと戦々恐々としております。
S&P500、Nasdaq100は同期間で6~7%増加していますが、4月に入って続落しておりますので月末にはひどいことになっていそうな気がします。

2025年4月の見通しは?
2025年4月のアメリカ株式市場は、トランプ政権の大規模関税政策やFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策、企業決算発表など複数の要因が複雑に絡み合い、不確実性とボラティリティが非常に高い状況が続くと思われます。
我々投資家にとっては、心を揺さぶられる状況が続くということですね。
主な注目点として、
- トランプ政権の関税政策の推移と各国との交渉
- FRBの金融政策スタンスとインフレ動向
- 地政学リスク(主にウクライナ・サブで中東情勢等)
などなど、目白押しです。最近のニュースではトランプさんがFRB議長に利下げをするように圧力をかけているとの情報が流れております。横車を押すのも度が過ぎるぞトランプさん!
5月になると決算も徐々に始まってきますので、それも気になりますね。
今月も積立投資を継続
2025年3月の追加投資額は1,296ドル
株式相場が下がっている時に買い進めたいところですが、残念なことにお金が無くなってきました…
相場全体が下落している今こそがチャンスなのですが、歯がゆい気持ちでいっぱいです。
そうはいっても、私のような個人投資家は、持っている武器のみで戦うしかありませんので、給料を着々とドルに換えて、買えるところまで買いたいと思います。
まとめ!
いやー、トランプさんの関税政策とウクライナ戦争への対応、加えてFRBの独立性を脅かすような発言を等など、株式市場が下方向に飛んでいく要因ばかりがたくさん思いつきます。
我々長期投資家は下げ相場でも手放すことなく、淡々と購入を続けることが求められています。
ベアマーケットにおいても、感情に流されず「静観」する姿勢を持つ
相場の一時的な下落は過去に何度も起きており、長期的には回復してきた実績があります。むしろ安値で売ってしまうと、次の上昇局面の利益を逃すリスクが大きくなります。
下げ相場では、私も含めた多くの投資家が恐怖に駆られて売却を検討しがちですが、長期投資においては「何もしない勇気」がとても重要です。
「買い増し」または「積み立て継続」によって将来の利益獲得機会を広げる
価格が下がっているときこそ、定期的な買い付け(ドルコスト平均法)やスポットでの買い増しが有効です。
株価が下がれば、同じ資金でより多くの株数を購入でき、将来的なリターンを押し上げる効果があります。これは長期的な平均取得単価を下げるチャンスです。
これは私も自分に言い聞かせているのですが、「下げ相場はバーゲンセール」と捉え、感情より理性で行動することが、長期投資家としての成長につながります。
とにかく市場に居続ける
今後もまぁいろいろあることは確定的ですが、たった一日で猫の目のように変わるアメリカ市場から目が離せません。今後も投資ライフを楽満喫したいと思います。