2025年4月は、まさにジェットコースターのような相場でした。
月初からいきなり大きなニュース。トランプ大統領がほぼ全ての輸入品に10%以上の関税をかけると発表し、市場は大混乱しました。S&P500はわずか2日間で約10%も急落するという、久しぶりに冷や汗モノの展開になりました。
ただ、こうした混乱は長く続きませんでした。
関税の一部を90日間凍結する方針が示されると、市場は一転して急反発。4月9日にはS&P500がなんと1日で約9.5%も上昇する驚きのリバウンドもありました。
その後は比較的落ち着いたものの、月末に発表された経済指標は少し弱め。
第1四半期のGDPはマイナス成長(▲0.3%)、企業決算もまちまちで、「もうひと波乱ありそう…?」といった雰囲気で4月は終わりました。
その結果、終わってしまえば先月よりはまだマシという状況でフィニッシュ。大きく下げる場面はありましたが、そのすぐ後に上昇相場を拝むことができるなど、相場の底付きを感じさせる月になったと思います。
もくじ!
経済指標:全体的に弱含みの傾向
4月は経済指標も企業決算も「悪くはないけど、絶好調でもない」という感じでした。
ちょっと物足りない指標が続きましたね。
1. 【GDP】ひさびさにマイナス成長
2025年1〜3月期の米国GDPは年率▲0.3%と、2022年以来のマイナス成長。
とはいえ、急激な景気後退というわけではなく、関税導入前の駆け込み輸入が響いた形。
トランプ大統領が無理筋を通そうとしているなかで、「ちょっと足踏みしたかな?」くらいの印象でにとどまっています。
2. 【雇用】安定してるけど勢いダウン?
4月の雇用者数は+17万7,000人、失業率も4.2%と安定。
ただし、賃金の伸びは月0.2%増と少し元気がない数字。
過去の数字も下方修正されていて、「今後もちょっと注意かな〜」というムードです。
平均時給は36.06ドル、前年同月比で+3.8%とまずまずですが、インフレを考えると実質では伸び悩み気味。
「悪くないけど、もうちょっと頑張って!」というレベルでしょうか。
2025年4月 私のアメリカ株投資結果公開!
4月は相場が上下に大きく動き、「いや〜、落ち着かない月だった!」というのが正直な感想です。
特にSOXLは地べたまで落ちていくのではないかと錯覚するほど下がりました。
でも、こんな時だからこそコツコツ積み上げてきた高配当株(私の場合はVYM)が頼もしく感じられました。

2025年4月の資産は0.3%のマイナス!
冒頭に書いたとおり、私の資産は3月に引き続き、3か月連続のマイナスを記録しました。
4月末時点の米国株資産は【196,338ドル】(前月比【▲0.3%】)。
4月頭に発生したトランプ関税ショックの急落時はヒヤリとしましたが、その後の反発もあり、結果的にはほぼ「横ばい」といって良い数値でで着地できました。
そのため、「大きく減らさず乗り切れた」というだけでも、今月はOKかなと思っています。
先月(2025年3月)は前月比10,678ドルのマイナスでしたので、今月の556ドルは「ほぼ」誤差のように感じられます。心を強く持ちたいものです。
ただ、先月200,000ドルを割った私の外国資産合計が、4月も回復できなかったことは残念です。

節目を割り込んだ状況が続くと、なかなかこたえるものです。長い目で復活を待ちたいと思います。
2025年4月の追加投資額は1,490ドル!
基本はVYMで固めていく
今月もVYMを中心にVOO、爆上げ期待枠としてSOXLを少額ですが買い増ししています。
ただ、手持ちのお金が無くなってきたため、投資額は抑え気味となっています…

中長期的には、相場は必ず上向く性質を持っています。今後も信じて買い増しを行いたいと思います。
暴騰期待枠としてSOXLを購入しています
4月末現在で228枚保有しています。
ただ、株価はここ5年で見ても最低値付近です。
SOXLはフィラデルフィア半導体指数に3倍レバレッジをかけたETFです。本来は短期的な取引や市場のタイミングを狙う投資家向けの商品といわれていて、値動きのリスクは高く、慎重なポジション管理が求められます。
一方で、私のような長期的な投資を考えていて、かつ半導体セクターの成長性を信じる投資家にとっては魅力的な選択肢だと考えています。
今後も値上がりを期待して持ち続けます。

〇 SOXLの5年チャート
最悪だと思っていた2022年付近まで下がっています。さすがにこれ以上は下がらないのではないか、と希望的観測を持っていますが果たして…
総資産額は2024年10月以来の200,000ドル割込みを継続中
1,490ドルの追加投資もむなしく、前月末からは556ドルのマイナス!
2025年3月は、ここ4年間で最大の下落金額を記録しましたが、4月はそれに比べればかすり傷といって良いのではないでしょうか。
しかし、1,490ドルを投資しながらマイナスをくらうのは気分的にはいやーな感じではあります。
私がいつも心にとどめているのは、過去の相場から導かれる教訓は、『下落相場は「危機」ではありますが、「機会」でもある』ということです。いたずらに怖がって売却することなく、ここは嵐が過ぎるのをじっと待ちたいと思います。
2025年4月中の各指数の動きは?
2025年4月は、ダウ工業平均株価のみ若干のマイナスを記録したほかは、S&P500、Nasdaq100、日経225は上昇して終わりました。
特にダウは月末から9連騰を見せるなど、やはり底打ちの兆候を見せているように思われます(期待込み)。
にもかかわらず私の資産は微減…解せぬ。
日経225は上旬に▲12%のドローダウンを記録しています。その後月末にかけてしり上がりに上昇。いい傾向なのではないでしょうか。
ここ最近は日経225はS&P500に比べてボラティリティが高いように思われます。
一方で、S&P500は景気に敏感なテクノロジー関係企業も多くあるため、本来はボラティリティが高くなるものですが、下げ相場の際の日経225の下落の速さは恐ろしいものがあります。
為替の動きを加味するとどちらが投資対象として優越しているかはわかりませんが、長期投資家にとってメインに据えるべきはボラティリティが低い投資対象であるわけですので、日経225、S&P500を両にらみで比べながらフォローしていきたいと思います。

ここ1年ほどの値動きはほぼ横ばい
2025年4月、トランプ大統領が「相互関税」を発表したことで、アメリカ株式市場は急落し、経済全体が混乱する状況となりました。引き上げ幅も大きく、世界同時株安の引き金を引く形となりました。
一方で、英国との貿易協定締結後には、「今こそ株を買うべきだ」と発言し、それに引きずられる形で各指数も底を打っているようにも見受けられます。
日経225は最近上昇の動きも見せていますが、こうしてみますとまだ8%マイナスのままですね。さみしい限りです。

トランプの「アメリカ第一主義」姿勢の行方
2025年5月現在、トランプ大統領の関税政策はより強硬かつ包括的な方向へと進んでいます。
10%の基礎関税が恒久化
2025年4月2日、トランプ大統領は「解放の日(Liberation Day)」と称し、全輸入品に対して一律10%の関税を課す方針を発表しました。この政策は、全世界からの輸入品に適用され、アメリカの製造業を保護し、貿易赤字を是正することを目的としています。ホワイトハウスは、この10%の基礎関税が今後も継続されると明言しており、貿易交渉においてもこの関税が基準となることを強調しています。
中国を含む特定国への高関税
中国に対しては、既存の関税に加えてさらなる追加関税が課され、総合的な関税率は145%に達しています。これに対抗して、中国もアメリカ製品に対して最大125%の報復関税を導入しており、米中間の貿易摩擦が激化しています。
また、カナダやメキシコに対しても、2025年2月に25%の関税が導入されましたが、これらの国々が不法移民や薬物の流入を抑制する措置を講じたことを受けて、一部の関税が一時的に猶予されています。
経済への影響と懸念
トランプ政権の関税政策により、アメリカの平均関税率は2025年4月時点で27%に達し、過去100年以上で最高水準となっています。
この関税政策は、アメリカの製造業を保護し、国内雇用を増加させることを目的としていますが、消費者物価の上昇や企業のコスト増加を招いています。例えば、ペンシルベニア大学の試算によれば、これらの関税により、アメリカの長期的なGDPは約6%減少し、賃金も5%低下する可能性があるとされています。
さらに、関税による価格上昇は、一般家庭にとって年間平均で1,200ドル以上の追加負担となると推定されています。
今後の展望
いまのところ、トランプ大統領の関税スタンスは「がっつり強気」です。
これからも「アメリカ製品を守るためなら関税ドーン!」という姿勢は変わらなそうです。
とはいえ、全部の国に対してガチガチというわけではなく、
「アメリカに有利な条件を出してくれた国には、ちょっと優しくするよ」的な柔軟さも見せています。まさに飴と鞭ですね。
こんな感じになりそう
- 関税10%はベースラインとして継続
→「これが普通です」って感じで定着しそう。 - 中国には引き続きガチ厳しめ
→ 総合関税率145%とかいうレベルまで上がってるので、まだまだ揉めそう…。 - カナダ・メキシコなどは“言うこと聞けば”一部緩和も
→ 不法移民対策とか、アメリカが求める条件をのめば関税緩和の可能性も。
投資家としては難しい相場が続きそうですね。
2025年5月の見通しは?
2025年5月のアメリカ株式市場は、依然として不安定な状況が続いています。
とはいえ、市場の不安をしめすVIX指数は5/10で21.88と下落しており、投資家のリスク回避姿勢はやや和らいでいることを指名しています。
今後の注目はやはり、トランプさんの関税政策の行方ですね。米英間で新たな貿易協定が締結され、米中間の貿易交渉も進展が期待されています。これらの動きが市場のセンチメントに影響を与えまくることでしょう。
今月も飽きない1か月になりそうです。
まとめ!
米英間の貿易協定締結はひとまず明るいニュースです。
今までは、トランプさんの発言によってどこに飛んでいくかわからないパチンコ玉のような相場でしたが、貿易要諦が結べる=話が通じるということが分かっただけで大収穫といえます。
今後も荒波を乗り越えながらも、各国と貿易協定を結ぶことで相場が上昇していくことが期待できそうです。
我々長期投資家は下げ相場でも手放すことなく、淡々と購入を続けることが求められています。
相場の上下動に過度に心を乱されない
相場が一時的に下がるのは、正直よくあること。過去を振り返っても、下がってもちゃんと戻ってきた実績がたくさんあります。
むしろ焦って安く売っちゃうと、次の“上がるチャンス”を逃す可能性もあります。
相場が下がると「もう売っちゃおうかな…」って不安になりますよね。私もその気持ち、よ~くわかります。でも、長期投資では「何もしない」っていう選択肢が、実はすごく大事なんです。どっしり構えて、次の上昇を待つ勇気も、立派な戦略だと考えています。
とにかく市場に居続ける
株式投資でいちばん大切なことって何だと思いますか?
銘柄選びでしょうか?それともタイミング?
もちろんそれも大事です。でも、実はもっとシンプルで大切なのが「市場に居続けること」なんですよね。
過去のデータを見ると、株価は短期的には上下に大きく揺れますが、長い目で見れば上昇してきたという歴史があります。ところが、ちょっと下がっただけで怖くなって売ってしまうと、その後の大きな上昇を逃してしまうことに。特に、わずか数日間の急上昇がその年のリターンの大部分を占めることもあります。「稲妻の輝く日を逃すな(Don’t miss the market’s best days)」という有名なフレーズでも言われています。
だからこそ、「とにかく市場に残り続けること」が最強の戦略になりうるのです。焦らず、慌てず、コツコツと。値動きに一喜一憂せず、どっしり構える。これが、長期投資家に求められる最大の“スキル”なのかもしれません。