みなさんこんばんは。お元気ですか。
私、今ちょっとした研修を受けさせていただいておりまして、通常勤務時よりも余暇の時間があります。それを見た奥ちゃんが、「本でも読みなよ!」と買ってくれたのが本書になります。奥ちゃんかわいい。
いや~素晴らしい本でした。7本の短編が納められたオムニバス形式で、重松清さんの優しいお人柄がうかがい知れる、暖かく、時に物悲しく、でもやっぱり穏やかな、そんな本でございました。
出てくる家庭はみな30代中盤から40代で、若者とは違うけれども、おじさんと呼ばれるにはまだ少し抵抗がある、私と同じ(ちょっと前)年代の父親が語り部です。私には子供はいないのですが、いたらいたで、楽しいことも心配なこともあるんだろうなーと想像を掻き立てられました。
なお、「ビタミン」は生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、その生物の体内で十分な量を合成できない炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称だそうです。私もこの本で、人生で不可欠な優しさを補給できましたとも!
ここ最近、重松清さんの作品を連続して読んで(奥ちゃんが買ってきてくれて)おりまして、
これらの本を読みました。どれ読んでも楽しかった。文章がうまいので、難なく一気読みできますし、ストーリーが興味深いのは勿論ですが、言葉回しが秀逸で目も楽しくなります。
ちょっと残念なのは、これは私個人の問題なのですが、やっぱりみんな少し不幸な境遇なところですね。いじめられたり、夫婦仲がうまくいかなかったり、病気になったり。人生がそこそこ大変な分、フィクションの中だけでもハッピーエンドが望ましいと思うのは、私の経験がまだまだ足りないからでしょうか。